
このプランが合う人
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Beach and reef season; you'll want a rental car, as there's no rail beyond Naha's monorail. Typhoons are most likely Aug–Sep.
沖縄は、日本のなかでもどこか別の場所のような、やさしくちがった空気の流れる島々です。それは旅先ならではの錯覚ではありません。1879年までのおよそ450年間、ここは琉球王国という独立した国で、独自の王も、言葉も、食も、音楽も持っていました。その記憶は、今もあらゆるところに息づいています。丘の上の朱い王城、夜のバーで奏でられる蛇皮の三線、そして食べてみると本土のそばとはまるでちがう一杯のそば。だから私は、二つの意味の「あたたかさ」を求めてここへ来ます。亜熱帯の光、そして「いちゃりばちょーでー(一度出会えば、みんな家族)」と島の人たちが呼ぶ、あの迎え入れる心です。私ならこれを、ゆるやかな4日間の枠として組み立てます。王国の古い心にふれる那覇の一日、西海岸をのんびり北上する道、名高い海のある北部、そして空港へ戻る途中に立ち寄る、静かで神聖な南部。
ここでのすべてを決めてしまう一つのことは、沖縄にはほとんど鉄道がないということです。那覇にはかわいらしいモノレールがありますが、街のはずれで止まってしまいます。だから島を貫く一本の軸はレンタカーで、その運転そのものが旅の一部になります。どう動き、どこで眠るか、私ならこうするというかたちをお伝えします。車がない場合の選択肢も、大変なところは正直に添えますね。あとはこのパーツを一度ばらして、あなたの旅に合わせて自由に組み直してみてください。
拠点をどこに置くか
沖縄本島は細長く、南の端から北の本部半島まで、およそ100キロあります。だからどこで眠るかは、その距離をどう分けたいか、という問いそのものです。まちがった答えはありません。運転を少なくしたいか、荷ほどきを一度で済ませたいか、それ次第です。
いちばんシンプルなのは、ずっと那覇を拠点にして日帰りで出かけるかたちです。 那覇は南部にあり、空港のそばで、モノレールも食も、気楽な初日もすべてここにあります。ただし北部が難点です。美ら海と名高い海岸は街からはるか遠く(ファクトボックスをご覧ください)、那覇だけの旅にすると、一日がかりで往復する大移動の運転日ができてしまいます。
私がいちばん好きなのは、旅を二つに分けるかたちです。 はじめの一泊か二泊を、首里と古い街のために那覇で過ごし、それから北へ移って中西部の海岸で一泊します。ビーチとサンゴ礁のリゾートの海辺恩納村あたり、あるいはもう少し北の、美ら海に近い名護・本部のあたりです。そうすれば、あのきつい北部日帰りが、やさしい片道のドライブに変わります。海岸を北上し、海のそばで眠り、朝いちばんの気持ちのいいうちに水族館を見て、それから南へゆっくり戻る。同じ道を走っても、一日に二度は走らずにすみます。
そして最後の一泊は、また那覇エリアの拠点に戻ります。 神聖な南部も空港も、みんなこちら側にあるからです。最終日は北部を通らずに、南部をぐるりと回って戻ってこられます。どこに泊まるにしても、空港が旅のちょうつがいです。これは南で始まり、南で終わる旅なのです。
移動ときっぷ
まず受け入れておきたいのは、沖縄は車で動く島だということです。本州とちがって、町と町をつなぐ鉄道網がありません。だから那覇の外へ出るなら、正直な答えはレンタカーになります。借りるのはかんたんですが、書類だけは大切です。日本で運転するには、冊子型の国際運転免許証が必要で(カード型やスマホ版は認められません)、一部の国の免許は代わりに公式の日本語翻訳が必要です。くわしくはファクトボックスにまとめました。これは飛行機に乗る前に片づけておきたい唯一のことです。
那覇のなかでは、車はまったく要りません。 ゆいレール(モノレール)が空港から中心街を抜けて首里までまっすぐ走るので、初日はまるごと(お城も国際通りも、夕食も)モノレールだけでまわれます。乗り降りを繰り返すなら、24時間パスがすぐに元をとってくれます(運賃とパスの値段はファクトボックスに)。私なら車は、街を出る朝に借ります。着いたその瞬間ではありません。
車なしで北部へ行く道、正直に言うと。 どうしても運転したくなければ、美ら海へは急行バスで行くこともできます。でも、実質ひとつの目的地のために片道およそ3時間かかります。ひとつの立ち寄り先のための、長い一日です。行けないことはありませんし、やめてとは決して言いません。ただ、選ぶ前にこれが大変な道だと知っておいてほしいのです。車なら同じ行程が、沖縄自動車道(島の多くを縦に貫くNEXCO西日本の有料道路。料金所は現金・カード・ETCどれでも使えます)を使って2時間ほどです。
どこへ行っても出会える、小さくて愛おしいものがひとつ。屋根の上にシーサーが見えます。対になった守り神の獅子で、片方は口を開けて災いを追い払い、もう片方は口を閉じて幸運を逃さないようにしています。飾りというより、いたわりの習わしのようなもの。一度気づきはじめると、もう見つけずにはいられなくなりますよ。
那覇:王国の丘

初日は街にあてて、車はまったく使いません。中心となるのは首里城、那覇を見おろす朱い王城で、琉球王国の心そのものでした。王の住まいであり、政治の場であり、宗教の中心でもある。それが一度にすべて重なっていました。行く前に知っておきたいのは、正殿が2019年に焼失し、板の一枚一枚から建て直されているということです(工事は2026年秋ごろの完成が見込まれていたので、訪れるときにどこまで進んでいるか確かめておくとよいでしょう)。そして公園は、その再建そのものを、専用のデッキから見られるものにあえて仕立てています。古い石垣と世界遺産の基礎は、正殿よりずっと前からここにあり、今もここにあります。丘から街へゆっくり下りていって、夕暮れは三線の鳴る飾らないお店にあずけたいですね。
- 09:00モノレールで首里へ上る那覇の中心から(あるいは空港から直接)、ゆいレールが首里駅まで走り、そこからお城までは徒歩15分ほど上ります。守礼門から入ります。扉のない朱塗りの門で、守るためというより、迎えるために建てられた門です。かつて王たちが上った同じ参道を歩き、少しずつよみがえっていく正殿を眺めましょう。関連ガイド:沖縄(お城の物語をまるごと語っています)。
- 13:00国際通りとやちむんの路地モノレールで下って県庁前・牧志のあたりへ、那覇の長いメインストリート、国際通りへ向かいます。そこから数分外れたところに、壺屋やちむん(焼き物)の路地があります。静かで、古く、何世紀にもわたって沖縄の器を形づくってきた窯があります。急がずに、ぶらぶらと歩いてみてください。
- 夕方沖縄そばと三線沖縄そばの飾らないお店を見つけましょう。豚とかつおのだしに小麦粉の麺で、本土のそば(そば粉のもの)とはまるでちがい、それがまたいいのです。三本弦の三線が鳴っていれば、なおうれしい。その音階は、日本のどことも似ていません。これが王国の食卓で、その日ずっと感じてきたちがいを、いちばんかんたんに味わえるところです。
西海岸を北上する

今日は車を借りて、ドライブそのものを目的にします。中西部の海岸、恩納村の海辺は、絵はがきそのままの沖縄です。信じられないほど青いサンゴ礁の浅瀬、隆起サンゴの岬、早ければ3月から泳げるビーチ。ここには「これを見なきゃ」というものは何もなく、それがむしろ心地よい自由になります。海がいちばん青く見えるところで、どこでも車を停めればいいのです。自然な立ち寄り先のひとつが万座毛、象の鼻のような形をしたサンゴの断崖で、その向こうには太平洋が開けています。時間があれば海沿いの道を、なければ高速道路を選んで、どこかこのあたり、海のそばで、北への道の半ばあたりで眠るのをめざします。そうすれば明日の水族館が、マラソンのような長旅にならず、ちょっとしたひとっ飛びで済みます。
- 午前車を借りて北へ那覇で車を借りて、西側を北上します。速い道は沖縄自動車道、美しい道は海沿いの国道58号線です。リゾートの一帯、恩納村は那覇からおよそ1時間で、最初の一区切りにちょうどいい。(正直に言うと、この海岸にはまだWMJSのガイドがないので、リンクは貼らずに、このまま北をご案内しています。)
- 午後サンゴ礁の海岸と万座毛海に心をひかれたところで、車を停めましょう。万座毛のサンゴの岬は定番の展望地。恩納のビーチは、ただ浅瀬に立つためにあります。ここの海は一年の多くをあたたかく澄んでいて、旅ぜんたいの、あたたかさのいちばんの核心です。
- 夕方海のそばで眠る私ならこのあたりで一泊します。恩納村あたり、あるいは朝いちばんに美ら海のそばにいたければ、もう少し先の名護・本部へ。運転を一泊はさんで分けることこそ、北部を大変な一日からやさしい一日へと変える、ただひとつのことです。
美ら海と最北部

沖縄の名高い海岸線の多くは北部にあり、その中心が本部半島にある、海洋博公園のなかの美ら海水族館です。ひとつの巨大な水槽、黒潮の海を中心につくられています。かつてこの島々を船の行き交う海の道にした、あたたかい海流にちなんだ名前です。高さ8メートルを超えるアクリルの窓の向こうを、ジンベエザメやマンタが泳いでいきます。私はその前の床にしばらく座ってしまいます。写真よりも、じっとしていることに応えてくれる場所です。まわりの北部には、それ自身の静かな楽しみがあります。公園の近くの備瀬のフクギ並木、小さな古宇利島へわたる橋。そして、海とサトウキビの続く長い道を、南へと戻っていきます。
- 09:00美ら海水族館、朝いちばんに恩納村や名護・本部の拠点からなら、海洋博公園まではひとっ走りです(駐車場は無料)。黒潮の水槽は、混みだす前の早い時間に。同じ本島まるごとの沖縄ガイドが、なぜこの海が、この海流が王国にとって大切なのか、その物語を語っています。(北部沖縄だけの単独ガイドはまだないので、これがぜひ読んでほしい一本です。)
- 昼ごろ備瀬のフクギ並木、あるいは古宇利島公園の近く、備瀬のフクギ並木は、古いフクギの木々が屋根のように覆う小道です。涼しく、緑に満ち、ゆったりしています。あるいは長い橋をわたって古宇利島へ行き、また別の角度からサンゴ礁の海を眺めるのも。どちらも、水族館の人ごみへのやさしい釣り合いになってくれます。
- 午後南へ戻る道そして那覇へ戻る道です。高速道路を使って車でおよそ2時間(車がない場合のバスは、この一区間だけで片道3時間近くかかります。だから私は北部は車を勧めたくなるのです)。最後の一泊は、また那覇エリアの拠点をめざします。
神聖な南部、帰り道に

島の南の端、那覇のすぐ下には、いちばん静かで、いちばん心を打つ二つの立ち寄り先があります。しかも地理がやさしくて、どちらも高速道路と空港のあいだにあるので、来た道を戻ることなく、飛行機に向かう途中に訪ねられます。南城市の斎場御嶽は、王国ぜんたいの最高の聖地でした。かつて島々の最高位の神女が司った、岩と影の森で、いまは静かに歩きぬけるユネスコ世界遺産の地です。そして摩文仁の平和祈念公園は、1945年に沖縄戦が終わった場所で、平和の礎があります。黒い花崗岩のアーチに、ここで亡くなったすべての人の名が、国籍を問わず、どちらの側かも分けずに刻まれています。旅の締めくくりとしては、静かで、けれど懐の深い響きです。そこから空港までは、ほんの数分です。
- 午前斎場御嶽、聖なる森那覇から南へ、南城市の斎場御嶽まで運転します(約40分)。社殿を構えた神社というより、聖なる森そのものです。巨大な岩々のあいだを抜ける道が、あの有名な三角形の石の門へと続き、木々の向こうには、王国の神話の生まれた地とされる沖合の久高島が見えます。静かに歩いてください。今もなお、生きている聖地です。(南部にはまだWMJSのガイドがないので、リンクは貼らず、名前でご案内しています。)
- 昼ごろ平和祈念公園、摩文仁そのまま糸満市、摩文仁の岬へ。公園の敷地と平和の礎は開放されていて無料です。県立平和祈念資料館は、その戦いと、島々の長い立ち直りの道のりを語っています。時間をとってあげてください。この場所は、それを求めています。
- 午後車を返して、飛び立つ南部から那覇空港までは、ほんのひとっ走りで戻れます。レンタカーを返して、チェックインを。南部が高速道路と空港のあいだにあるおかげで、この最終日はまるごと一方向に流れ、旅が始まった場所で終わります。
もう1日あるなら
+1日もう一日あるなら、私ならまったくちがう二つの方角をおすすめします。どちらが「正解」ということはありません。
慶良間諸島へ。 那覇から西へ高速フェリーで行ける(泊港から)小さな島々のあつまりで、慶良間は水の透明さで名高い国立公園です。地元の人はその色をケラマブルーと呼びます。船とビーチの一日で、運転づくしからのまるっきりのペースチェンジになります。フェリーの時刻には気をつけて。オフシーズンは本数が減ります。
あるいは中部沖縄、幾重にも重なった真ん中へ。 那覇とリゾート海岸のあいだには、島の近代の物語があります。勝連城、世界遺産で海の大展望が広がる丘の上のグスク跡。そして海辺の町、北谷(アメリカンビレッジ)。長い戦後のアメリカの存在が、ダイナーやサーフショップ、海辺の観覧車となって現れる場所です。古くもなく、ビーチでもない沖縄。この島のこの80年を教えてくれる沖縄です。
1日足りないなら
−1日時間が足りなくても、この旅は心をなくさずに折りたためます。そのやさしいやり方は、両端を詰め込むのではなく、一つの方角を選ぶことです。私なら那覇の一日は残します(首里と国際通り、みんなモノレールでまわれて、車は要りません)。そのうえで選びます。美ら海と名高い海岸のために北へ運転して、一日がかりだと割り切るか、それとも斎場御嶽と平和公園のために南にとどまるか。こちらは穏やかで近くにあります。最北部と深い南部の両方を、あわただしい二日でやろうとすると、休日がハンドルさばきに変わってしまいます。沖縄をゆっくり半分だけ、そのほうが、急いで全部よりもあたたかいのです。すべてを集めたからといって、賞がもらえるわけではありませんから。
ここから足をのばす
その先へこれはあたたかい気候の締めくくりとなるブロックで、ほかとちがうのは、レール路線につながらないことです。つながるのは空港です。那覇から本土へ飛んで戻ります。関東ブロックを始めるなら東京(羽田)までおよそ2時間半から3時間、九州ブロックへなら福岡まで1時間45分ほどです。そして、はるか先の離島、南西の宮古と八重山(石垣・西表・竹富)は、それだけでまるごと別の旅で、もう一本の飛行機で行くもので、本島の旅に折り込むものではありません。私なら沖縄を、通り過ぎる立ち寄り先ではなく、そこへ着き、そこから発つ旅として扱います。