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The vermilion Shinkyo bridge arching over the green Daiya River at the forested entrance to Nikko
日本の仕組み著者 Kei · 日本生まれ、日本育ち更新 13 分で読める

日光は行く価値がある? 社寺だけの日帰りか、山まで泊まりで行くかで変わります

日光は東京の北にあり、いちばん速い電車を使っても片道2時間ほどかかります。旅行者の掲示板でよく出てくるのは、往復で丸一日を使うだけの価値があるのか、という質問です。集めた声を読むと、評価は大きく割れています。日本の旅でいちばんの思い出になった、日本でいちばん好きな場所だったという人がいる一方で、「日本で過ごした3週間のうち、最悪の遠出だった」と書いた人もいます。どちらの評価も本当で、書いた人たちは同じ日光で別々の旅をしていたのです。

声を読んでいくと、社寺そのものに行ったことを悔やんでいる人はほとんどいません。悔やまれているのは社寺を中心に組んだ一日のほうで、急ぎすぎた、混んでいた、一日に詰めこみすぎた、という話が並びます。そして、その一日の組み方は自分で選べます。

行ってよかったのか、旅行者の言葉から

日光について海外の旅行者が書いた声を、「行く価値はあったか」というひとつの問いで分けました。1件を1票として数えると、内訳は次のとおりです。

行く価値あり:社寺と杉の森
58%
条件しだい:日程に余裕があるか、寺をほかで見てきたか
31%
期待はずれ:混んで慌ただしい一日、合わない季節
11%
声の出どころ:Redditの「日光は行く価値があるか」というスレッドに書きこんだ海外の旅行者です。多くは自分の旅のことを書いていて、ほかは旅の計画への助言です。178件の声を集計しました。アンケート調査ではなく、実際の口コミを集めたものです。

がっかりした側の声は19件で、いちばん多いのは混雑と渋滞の9件です。ほとんどが秋の週末や祝日の話でした。9件のうち5件は同じスレッドに書かれていて、どれも秋の同じ祝日の週末に、社寺の先にある山の上(中禅寺湖、華厳の滝、戦場ヶ原の湿原)まで足をのばそうとした旅です。山道の車はまったく動かなかったといいます。不満の声の中でいちばん多くの支持を集めた投稿は、「少なくとも日光には行けたし、きれいな山も遠くから眺められた。でも実際には、無駄にした一日だった」というものでした。この人にとって戦場ヶ原の遊歩道を歩くことは、旅でいちばん楽しみにしていたことのひとつで、すっかり打ちのめされたと書いています。

同じスレッドには、評価としては中間に入る声もあります。「それほど混んでもいない平日に日光へ日帰りで行ったけれど、それでもひどいありさまだった。いちばん早い朝7時の電車に乗るのでなければ、日帰りはやめておいたほうがいい」。

期待はずれだった声の残りを見ると、東京からの日帰りには遠すぎたというのが4件、場所そのものへの不満が4件です。後者は、町がさびれている、滝のまわりがコンクリートで固められている、寺がどれも似て見えた、社寺ごとに拝観料を払うのが気になった、という中身でした。理由を書いていない声も2件あります。

行ってよかったという声で自分の旅に触れたものを見ると、日帰りの人も泊まった人もいます。日帰りで満足した人は、たいてい一日を社寺のあたりだけで使っていました。1週間半ほど前に行ったという人は「すごく気に入りました。1日しか行かなかったので、滝はやめておきました。人でいっぱいだったけれど、朝早く動き出して期待をほどほどにしておけば大丈夫です」と振り返っています。「世界遺産だけで、日帰り旅として成り立つ」という声もあり、別の人は「日光東照宮は、日本じゅうでもいちばん豪華な寺社のひとつ」と書いていました。

中間のバーの声によく出てくるのは、日光にどれだけ時間をかけるかという話です。日帰りか泊まりか、急いで回るかどうかで、行く価値が変わるという声です。2泊した旅行者は行ってよかった側の声ですが、同じことに触れています。「日光は行く価値があります。訪れた中でいちばん好きな場所のひとつです」と書き、寺と自然が好きな人にはすてきな所だと続けたあとで、「とはいえ私は2泊したので、日帰りの人がどうやって何かをちゃんと楽しんで見ているのか見当もつきません。ものすごく慌ただしいはずです」と添えています。

ですから考えたいのは、日光に行く価値があるかどうかより、どちらの日光を選ぶかです。

日光には、ふたつの旅があります

いざ計画を立ててみると、日光の旅はふたつに分かれます。

ひとつは、世界遺産に登録された社寺のあたりです。東照宮と、そのとなりの二荒山神社、輪王寺がここにあり、金で彩られた陽明門や三猿、杉の森、家康の墓所(奥宮)へ上る石段もこの区域にあります。駅からはバスでも歩いても行けて、朝早く着くほどゆっくり見られます。こちらは当てにできる旅で、がっかりした19件の声のうち、場所そのものに不満を書いたのは4件だけです。

もうひとつは山の上です。中禅寺湖や華厳の滝があり、そこへ上る道が、48の急なカーブが続くいろは坂です。景色はきれいですが、坂の紅葉が見ごろになる10月中旬から11月初めは渋滞が起き、バスもほとんど進みません。日が悪ければ、何時間も渋滞の中で過ごすこともあります。山の上は別の旅として考えておくと楽です。先ほどの、一日がだめになったという話は、社寺のあとに山まで足して、慌ただしい一日に詰めこんだ旅でした。

いろは坂のヘアピンカーブのひとつを上から見下ろした眺め。まわりは紅葉した森で、遠くに山の稜線が連なっている
紅葉に包まれたいろは坂のカーブ。湖と滝へ上るこの道には、こうしたカーブが48あります。Photo by Raita Futo / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons

日本人は、同じ社寺をどう感じているか

では、日本人の旅行者は同じ社寺をどう見ているでしょうか。日本人が自分で書いた口コミを、こちらも1件を1票として数えました。内訳は次のとおりです。

行ってよかった:見事な社殿と彫刻、石段を上る価値がある
71%
条件しだい:混雑と、訪れる時期や時間帯
21%
期待はずれ:混雑、窓口や受付の応対
8%
声の出どころ:東照宮と、となりの二荒山神社、輪王寺、大猷院を訪れた日本人の旅行者が、じゃらんに書いた口コミです。89件を集計しました。アンケート調査ではなく、実際の口コミを集めたものです。

がっかりした声の割合は日本人が8%、海外の旅行者が11%で、どちらのバーも短めです。日光での期待はずれは、外国から来た人の思い違いでもなければ、日本人だけがひそかに抱えている不満でもありません。いちばん多い不満は、どちらの側でも混雑です。手放しではほめていない日本人の口コミ26件を見ると、12件が混雑や行列、駐車場、観光地になりすぎたことを挙げています。

この中には、避けられるものもあります。連休に重なる日程と、拝観券を買う長い列です。40代の人の口コミはこうです。「3連休2日目の午後に行った為、駐車場・境内共に大混雑でした。拝観料購入列も大行列だったので、事前に電子チケットを購入し、朝早く行く事をお勧めします。」

10月の3連休に出かけた50代の女性は、前もってチケットを買ってあったそうで、「当日の拝観券購入が長蛇の列だったため、休日は特に事前のチケット購入をオススメします。」と勧めています。鳴龍のお堂では、係の人が説明している最中に、お守りを売る人が大きな声で呼びこんでいたとも書き、「以前はもう少し静かで厳かだったような気がしました。次に行くときは平日にしようと思います。」と結んでいました。

日本人の期待はずれの7件のうち3件は、拝観券の窓口や社寺の受付での、そっけない応対についての口コミです。

それでも、日本人の口コミでもいちばん多いのは行ってよかったという声で、71%を占めます。写真ではなかなか伝わらないのが、石段を上るきつさです。日光の社寺は山の斜面に建てられていて、急な石段が続きます。階段に触れた口コミの多くは行ってよかったと書いた側にあり、がっかりした口コミに階段の不満はひとつもありません。60代の人は、こう書いています。「階段が多いし急なので年を取ってからは厳しいと思います。やっとの思いで登りましたが、途中リタイヤしないで良かったと思います。登って訪ねて知ることが多い所でした。」

日本人が大切に思い、上る価値があると書いている場所です。急な石段でも歩きやすい靴で出かけると安心です。

高い杉の木立のあいだを上っていく、長く急な石段。東照宮の奥にある将軍の墓所、奥宮へと続いている
日本人の口コミに出てくる上り道です。杉木立の中の石段が、将軍の墓所まで続きます。Photo by KimonBerlin / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons

行く前に知っておきたいこと

金色の装飾や細かな彫刻には、日本人でも驚く人がいます。東照宮のとなりにある大猷院の口コミでは、50代の女性が、本殿は天井も壁も金色ずくめで派手な印象だったと書いていました。60代の人は、修理を終えた陽明門について「陽明門の柱が白色で驚きました。」と書き、「奈良・京都とはずいぶん違うと感じました。」と続けています。

この華やかさは、わざとそう造られたものです。東照宮は初代将軍の徳川家康を神としてまつる神社で、家康の墓所でもあります。いまのおもな社殿は、三代将軍の徳川家光が家康をまつるために建て替えたもので、多くの建物に金箔が施されています。なぜひとりの人のために森の中を金で飾ったのか、そのいきさつは日光のガイドにまとめました。先に話を知ってから訪れると、同じ金色でも、けばけばしいというより胸に迫るものとして見えてくるはずです。

日光の社寺ではよく修理が行われていて、建物の一部に足場や覆いがかかっていることがあります。陽明門は4年がかりで修理され、約24万枚の金箔が貼り直されました。行った日に覆いがかかっていると少し残念ですが、こうした手入れが続いているから、400年ほど前に建てられた社殿がいまも輝いています。

湖と滝がいちばんの目当てなら、そちらに別の一日をあて、できれば中禅寺湖に一泊する計画にしてください。行きと帰りの電車のあいだに社寺と山を両方詰めこむのが、集めた声の中で一日がうまくいかなくなるいちばん多い形です。

日光の一日を気持ちよく過ごすために

海外の旅行者の声と日本人の口コミを読み比べると、どちらからも似た助言が出てきます。まとめると次の5つです。

  • 出かける前に、どちらの日光にするかを決めておくと迷いません。社寺と杉の森だけなら、急がない日帰りで回れます。山の上まで行くなら一泊する計画にしましょう。声の中でいちばんひどかった日は、両方を慌ただしい一日に詰めこんだ日でした。
  • 朝は早めに着き、拝観券は前もって買っておきます。境内は朝9時に開き、開いてからの1時間がいちばん落ち着いています。当日券の列は1時間近くになることもあります。日本人の口コミでいちばん多い助言もこの2つで、89件のうち11件が早い時間に行くことを、6件がオンラインで先に券を買うことを勧めています。
  • 山まで行く予定があるなら、秋の週末と祝日は外すのが無難です。この時期はいろは坂が渋滞します。社寺は平日ならすいていますが、平日でも修学旅行と重なって混む日があります。ある旅行者は、行く前は時間をかける価値があるのか迷っていました。「2月の寒い雨の水曜日に行ったら、人はとても少なかった」といい、「振り返ると、日本でしたことの中でも最高のもののひとつだった」と続けています。
  • 紅葉は標高によって色づく時期がずれます。湖のまわりの山は10月中旬から、社寺のあたりは11月上旬から中旬にかけてです。紅葉を期待して、葉の落ちた冬に着くと、がっかりしてしまいます。冬に行って紅葉がすっかり終わっていた旅行者は「日光は全然いいと思わなかった」と書き、ほかの時期ならもっといいはずだとも添えています。季節の選び方は日本を旅するのにいい時期にまとめています。
  • 靴は、石段を上れるものを選んでください。奥宮(家康の墓所)までは石段が続きます。ある旅行者は「特に少し上のほうにある社寺まで足をのばせば、人はほとんどいない(ツアーも学校の団体も、いちばん大きなところしか回らないから)」と書いています。

こうして選んでおけば、一日は渋滞につかまった人の話より、楽しかったと書いた人の話に近いものになります。社寺そのものを心配する必要はあまりありません。考えておきたいのはそのまわりの一日の組み方で、そこは自分で決められます。


短い日程で、どこを優先するか迷っていたら、まずは日本で本当に大切なことから。神としてまつられた将軍の話や三猿、墓所へ上る石段のことは、この記事の下にある日光の音声ガイドで聞けます。

出典

WMJSは日本人が英語で書き、AIの力を借りて日本語にしています。日本人の目で確かめていますが、翻訳の癖が残っている文があるかもしれません。気になる一文があれば教えてください。一文で十分です。

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